行動経済学会第13回大会にYBiTコアメンバーの津田、植竹、鈴木、髙橋で参加してきました。今回の報告は高橋が行います。
今回の学会では、一般報告とポスター発表の2つをさせていただき、多くの参加者から反響をいただくことができました! まず、10時から10時45分までの一般報告では「ナッジの実践と課題」(座長:星野崇宏先生(慶應義塾大学))というセッションでは、高橋から「地方自治体でのナッジの実装に向けた体制構築と普及戦略」について発表しました。(予稿はリンク先からご覧ください。)
各口頭発表では、予め決められた討論者からコメントをいただきます。YBiT の討論者は大阪大学の大竹先生に担当していただきました。大竹先生が多くの自治体のナッジ導入に関わられた経験から、YBiTが示したナッジユニットの成功条件の各項目について、どういった優先順位で対応すべきか質問をいただきました。
また、行政が一層ナッジを活用するために、業務フローにナッジを落とし込む手法、行政とアカデミアがお互いの事情を理解して協力する方法、専門人材の供給を増やす方法などについてご提案いただきました。その後、フロアから、RCTの倫理性の問題、YBiT立ち上げの背景、導入しやすい分野等についてご質問いただきました。こうしたご指摘や質問を踏まえ、YBiTの論考をアップデートし、改めて発表させていただきます。
次に、ポスターセッションです。お昼休み2時間を前後に分けて、ポスターセッションの発表者は前後いずれかの担当時間で説明します。せっかくの機会ですし、津田と髙橋は2時間丸々YBiTポスターの前に立ち、多くの参加者と議論をさせていただきました。
口頭発表で詳細を紹介できなかった具体的な事例に関する質疑やナッジの課題、今後の展望などなど、YBiTも多くを学ばせていただきました。
すでに、横浜市と連携実績のある民間事業者の方や関東近辺の学生さんも多くいらしていたことが印象的でした。 発表するまでの作業は大変ではありますが、このプロセス自体が今までの活動を振り返る良い機会になります。おかげで、これまでの課題が明確になり、さらにその点について多くの方からフィードバックをいただけるため、発表する価値は本当に大きいと思いました。
また、先月の公衆衛生学会と続けての学会参加でしたが、介入の倫理性の問題は一度整理をしたいと思いました。
【追伸】初めての行動経済学会であったため、余裕をもって現地入りする予定でした。しかし、会場最寄り駅の地下鉄「丸の内」に行く予定が、路線検索アプリのデフォルトが「丸ノ内」であったため、疑わず「丸ノ内」へ行ってしまいました。 津田さんと「のどかな場所で学会するんですね」と話しをしていたら、やはり間違えていました。30分以上かけて急いで戻り、会場到着は発表直前。でも、丸ノ内に行けたおかげで、リラックスできました。
ピンバック: 研究会開催報告(2019年11月) – 横浜市行動デザインチーム