お陰様で、横浜市のみならず他自治体、省庁、大学等からおよそ100名(途中退出、遠隔参加等含)に参加いただき、地方自治体ナッジ元年ともいえる2019年を有意義に振り返ることができました。
まずは、YBiTアドバイザー、竹林先生によるアイスブレーク。ナッジの楽しさを再認識させていただきました。
次に、YBiTコアメンバーの鈴木から、12月1日に 慶應義塾大学で開かれた「医療介護勤務環境改善研究会」での発表を基に、 医師として医療現場で実践している患者さんとのコミュニケーションの工夫や当直明けの退勤促進などの事例に加えて、海外の先行事例などを紹介しました。
また、自治体ナッジ元年を盛り上げた各界を代表する4人によるミニシンポジウムを行いました。
キャンサースキャンの福吉社長からは、多くの自治体や省庁などにナッジ導入支援を行ってきた経験を踏まえた示唆に富むお話をいただきました。例えば、国が積極的にナッジを推進している背景に、少子高齢化などの構造変化があること。自治体でナッジへの関心の高まっている背景に、従来の行政手法だけでは限界だという自治体職員の認識があること。ナッジブームを一時的なものとしないために、自治体の定常業務にナッジを織り込むのが重要であることなどです。
横浜市の星﨑栄区長からは、区役所を率いるリーダーの視点から、ナッジ普及の取組を紹介いただきました。限られた予算の中でも実践でき、有効性が科学的かつ体系的にまとまっており、かつ前向きに取り組めることがナッジの魅力であり、自ら朝会などで伝道をしていることが印象的でした。
神奈川県未来創生課の野崎さんからは、ナッジを業務として所掌しているからこその事例紹介、ナッジ自体を正式に業務とすることの強みとそれゆえの苦労などをご紹介いただきました。
最後にYBiTコアメンバーの髙橋からYBiTの取組の振り返りだけでなく、日常における実践についてご紹介いただきました。課内の打ち合わせでEASTのチェックリストを参照するなどは、福吉社長も指摘する定常業務への落とし込みの模範例ともいえると思っています。こうした実践を通じて痛感している、行動変容の障害を事前にしっかり分析するのが大事であること、ナッジと他の政策手法との組み合わせが重要であること、などは皆さんも同意するところだったと思います。
1月は休会なので、次回は2月12日(水)です。 改めて、今年の研究会ではありがとうございました。YBiTは引き続き様々に活動( 研究会運営改善等も )を続けていきます。
新年の目標(コミットメント)にナッジを含めるのをお忘れなく!
ピンバック: 次回YBiT研究会は2月12日(水)に実施します。 – 横浜市行動デザインチーム